今回はPESCJ7期認定医の濱田泰子先生を紹介させていただきます。
2005 日本歯科大学歯学部卒業
2010 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 博士課程修了
2014 はまだ歯科医院開院
2016 ペンエンドプログラムインジャパン終了
2017 ペンエンドスタディクラブインジャパン認定取得
聞き手:ECJ事務局
・本日はよろしくおねがいいたします。早速ですが、開業地はどちらでしょうか?
渋谷区初台です。
・開業されてどれくらい経ちますか?
開業して5月で4年目に入ります。
・まる3年が終了したということですね。診療体制も落ち着いて楽しい時期ではないでしょうか?
楽しいですが、今後、自分が歯内療法に特化して診療を行って行きたいと考えた時に、どうしようかなという悩みの方が大きいです。
・開業場所はどのような地域になりますか?
初台は、オフィスと住宅地が混在した地域で、新宿までも近い場所です。クリニック自体は初台駅から徒歩30秒のところにあります。
・そうなりますと患者さんの年齢層は高すぎず低すぎず、と言う感じでしょうか?
そうですね。OL、サラリーマンの方が仕事の合間に受診されることも多いです。高齢者の方は少ないです。
・健康意識も高くきちんと治療したい、と言う要望が多いように思われますがいかがでしょうか?
もちろん多いです。しかし一方で、仕事が忙しすぎて歯医者は二の次の方も多い印象です。
・なるほど。先生の医院ではその現状に対して何か工夫はされていますか?
ライフスタイルを変えることはなかなか難しいと思いますが、現状をとにかく正直にお伝えしています。ECJのパンフレットをお渡ししたり、模型上にラバーダムを装着して説明したり、スライドを見せて視覚的に訴えたり…他院と比較してきちんとした治療していることを少しでもアピールできればと思っています。パンフレットを読んでガラリと変わる方も結構いらっしゃいますし、時間が出来たから再診したという方もいらっしゃいます。
また、同じ会社内で根管治療の話を聞いて来る方がいらしたりもするので、とにかく全員に公平な情報を提供するように心がけています。
・現状を正直にお伝えするには精度の高い診査診断が欠かせないものと思いますが、初診時はどれくらいの診察時間を確保していますか?
1時間いただいています。急患で30分しか取れない場合は次回最初に説明時間を設けています。
・初診で1時間となりますと予約が中心になるのでしょうか?
飛び込みはほとんどなく、予約が中心です。
・今後エンド専門でやりたいご希望があるということですが、ペンエンドを受講してみてなにか臨床の変化はありましたか?
診査診断が変わりました。自分の意識がとにかく変わりました。
・卒後口腔外科へ入局されていたようですが、それでなぜエンドの道、しかもペンエンドを選んだのでしょうか?
静岡の総合病院で、依頼でひたすら抜歯をしていました。しかし、あまりにも安易に抜歯される歯が多すぎて嫌になったのが口腔外科を辞めたきっかけです。
子供が出来たため、開業の道を考えました。そこで、歯内療法に苦手意識はありましたが一番大切なのではと思い先輩の、エビデンスに基づいた講習会に行ったほうがいいというアドバイスもあり、藤本研修会を受講しました。
藤本研修会ではラバーダムを始めとする無菌的環境を整えてルールに従えば治ることはわかりましたが、意思決定、診査診断が何も出来ませんでした。
元々歯内療法に苦手意識があったのですが、藤本研修会を受講して大好きになりました。そこで、以前からペンエンドの事は知っていて、悩みに悩んで受講するにいたりました。
・ペンエンドを受講してみていかがでしたか?
とても楽しかったです笑
石井先生はじめ、インストラクターの先生方にお会いして、自分の歯科医師人生が本当に変わりました。
・具体的にはどのように歯科医師人生が変わったのですか?
1番は、私が歯医者を好きになった事だと思います。(それまでの私はダイビングのインストラクターで生計を立てようとしていました…苦笑)
結果的に(歯科医療が好きな気持ちが)患者様に伝わっているかなと思います。
・歯科医師として生計を立てていこうとなった、ということですね。歯科医師の魅力はどのようなことに感じていますか?
口外以外の歯科用語もろくにわからなかった甘い考えの私が多少他の先生と対等に話ができるようになりました笑
自分が真摯に伝えて、それが患者様に伝わり、病気が治り、結果患者様が笑顔になった瞬間はもちろん喜びがあります。
しかし、それ以前に、何かわからない事を調べて理解する過程のワクワク感も私は好きです。
その自分が勉強したことが患者利益に繋がる事で、少しでも人の役に立てているのかな。と思います。
・そんな魅力ある歯科医師として臨床に携わっているわけですが、印象に残った症例はありますか?
印象に残ったと言えるかはわかりませんが、診査診断をしなければ分からなかった症例です。
主訴は、何となく右下が痛いことがある。で来院されました。
何件が歯医者に行っており、そこでは問題ないと言われ、最終的に当院に受診されました。
<治療前どの歯が痛いのか特定しにくかった症例>
<診査診断の結果、原因歯を特定し治療>
<治療3ヶ月後>
現在は、症状もなく経過は良好です。
少しでも患者様の役に立てた(不安や苦痛を解消できた)かなと思います。
・受診される患者さんにお願いしたいことはありますか?
月並みですが、時間通り、お約束通りに受診していただくことが第一でしょうか。
根管治療とはこうゆうものだ。という事を広げていってもらえれば嬉しいです。
・最後にこのページを読んでいらっしゃる方々に向けて最後に何か一言お願いします。
ペンエンドで勉強された先生方は皆さん真剣に歯内療法(根管治療)に取り組んでいますので安心して治療を受けていただけると思います。また当院についてなにか心配なことや不安なことがありましたらお気軽にご相談ください。
歯は失ってから気づくのでは遅いです。昨今、根の先の病気はかなりの確率で治癒に導くことができるようになっています。私もそのための情報提供は惜しまず行いたいと思います。
・本日は長い時間お付き合いくださりありがとうございました。
ありがとうございました。