大塚詠一郎先生

 

 

 

 

 

 

今回は大塚詠一郎先生をご紹介させていただきます。診療室情報はこちら(大塚デンタルクリニック)です。

2009年日本大学歯学部卒業
2014年日本大学歯学部大学院修了
2014年日本大学歯学部付属歯科病院 専修医
2015年 新島村国民健康保険診療所 歯科所長
2016年 都内歯科医院分院長
2018年ペンエンドスタディクラブインジャパン修了
2019年ペンエンドスタディクラブインジャパン認定医

 

 

 

 

 

 

・ご開業おめでとうございます!早速ですが、開業された場所はどちらでしょうか?

ありがとうございます。 クリニックの場所は、千代田区神田小川町です。 御茶ノ水と神田、秋葉原の中間くらいの場所になります。

・なんだか激戦区?のような気がしますが千代田区神田小川町でご開業された理由などありますでしょうか?

以前より患者様を御紹介いただいていた歯科医院様に近づくため、また電車も複数通っていますので、通院する患者様の負担軽減も考慮に入れ開業場所を選ばさせていただきました。 私の母校も徒歩約3分の所にあり、学生時代からの馴染みも深くとても好きな街ということも理由の一つです。 確かに激戦区ではありますが、根管治療のみを専門的に行っている歯科医院様はこの近辺にはありませんので、今後多くの歯科医院様と連帯をとり歯科治療に貢献できればと思っております。

・なるほど。ちなみにご出身もお近くなのですか?

出身は神奈川県ですので少し離れております。学生時代は1時間半かけて通学しておりましたのも懐かしい思い出です。

・1時間半!毎日ですよね?想像するだけで憂鬱になります…先生のお人柄が想像できるエピソードですね。

毎日満員電車で立ちっぱなしでした。通学初日に途中駅で降りて休んだことを覚えています。

 

 

 

 

 

 

歯内療法専門で開業されたとのことですが、なぜですか?

専門医院開業に関してですが、歯科医師になりたての頃は、きれいな被せものを入れることに喜びを感じておりました。しかし、歴を重ねて行くうちに、根管治療がしっかり出来ないと満足する被せものが入れられないと悩み根管治療を勉強し始めました。勉強し始めるととても奥深く、また専門的な根管治療を求める患者様の多さにも気がついていきました。勉強していくうちに、もっともっとこの分野の技術や知見を深めたくなり、いつの日か歯内療法専門開業というのが私の夢になっておりました。

・専門的な根管治療を求められる患者さんはどのようなお悩みで先生の医院に受診される方が多いですか?

一番多いのはやはり、痛みが取れないことや、治療の終りが見えないという悩みを抱えていらっしゃいます。

また先生の印象に残るお悩みの患者さんはいらっしゃいましたか?

2年ほど痛みに悩まされた患者さんになります。大学病院で神経を残す治療のあと痛みが引かず、2年間担当の先生に歯周病と言われ、抗生剤の軟膏を入れてもらっていたそうです。 いよいよ痛みが強くなり近隣の歯科医院を受診、その後痛みがさらに増したため私のところにいらっしゃいました。 初診時には、近隣の歯医者さんで神経は抜いてもらっていたのですが、仮の蓋もありませんでした。痛すぎるので開放してもらっていたそうです。 遠心には8mm(異常値)と言う深いポケットが有りました。 歯内-歯周病変と診断し通法通り根管治療を行いました。 幸い1回目の治療で痛みは殆ど消え、とても喜んでいただいたことが印象深く覚えております。 3ヶ月の経過観察で遠心のポケットは3mm(正常値)に戻っており、痛みもないとのことです。(※ポケットの深さmmについて事務局にて補足)

・素晴らしい症例をありがとうございます。やはり痛みが取れなくてお悩みの患者さんは多い印象ですよね。あと長く治療しても一向に良くならない。少しでも多くの患者さんに専門的な歯内療法の存在を知っていただいてお悩みから解放されることができると良いですね。

痛みが出る前に見させて頂けると助かるのですが、皆さんお困りになられてからいらっしゃいますね。 多くの患者さんに知っていただけると、みなさんお困りになる前にいらっしゃってくれるので、もっと一般に専門医の存在が広まってくれることを願っていますし、そういう努力もしていきたいと思います。

・たしかにこじれてしまってから専門医、という考えはわからなくはないのですが早めの方が成功率も高いですからね。専門的な歯内療法は何が違うとお考えでしょうか?

専門的な歯内療法は何が違うのか、良く知り合いの歯科医師の先生にも聞かれるのですが、一番と言っていいほど大きな違いは診断力ではないでしょうか。保険診療という限られた枠の中で、1本の歯に対し徹底的に診査を行うことは難しく、また診断を間違えるとその後の治療すべてが間違った方向に導かれてしまいます。基本的なことですが、とても大切なことだと日々感じております。

 

 

 

 

 

 

・専門性の高い歯内療法はやはり診断ですか。ご紹介いただいた症例も診断が明暗を分けたような症例で勉強jになります。ところで、ペンエンドを受講されたきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

石井先生を始めとするペンエンドの講師の先生方のご講演は何度か聞かせていただいたことがありました。その情報量の多さと理路整然と話される姿に圧倒され、ペンエンドで勉強したいと言う気持ちが以前より強くありました。 私は自分になかなか自信つかない性分なので、根管治療を勉強するのであれば自分に自信がつくくらい徹底的に勉強したいと思い、受講前にありとあらゆる勉強会を調べたり、受講した先生の話を伺いに行ったりしました。その中で、圧倒的に勉強量やトレーニング量が多いと感じたのがペンエンドでした。受講を終えた先輩に話を聞くと、ペンエンドはクラブ活動で例えると一年中合宿を行っているくらい大変だぞ!と言われたのが決め手でした!笑

・…先生はドMなんですか?

いや、、、自分をいじめるドSかもしれません。。。笑 ただ、ペンエンドの受講はハードであったことは間違いありませんでした!笑

・…オトナになってからのお付き合いで良かったです。ペンエンドのコース中での思い出を言える範囲で(笑)教えてください。

受講中の一年間は毎日毎日が思い出なのですが、一番はトピックプレゼンテーションでしょうか。以前より学会発表は行った事はあったのですが、ペンエンド講師の先生方やOB・OGの先生方といった根管治療のスペシャリストや、この過酷な一年間の合宿を乗り越えてきた先生方の前で1時間プレゼンテーションを行なわせていただきましたことは鮮明に覚えていますし、とても貴重な経験をさせていただいたと思っております。

・正統派のコメントありがとうございます。日常の臨床はどのようなことを心がけていらっしゃいますか?

日常臨床では、妥協なく患者利益を追求することでしょうか。目の前にある問題を自分の力を100%出し切って解決していくことを常に考えています

・なるほど!日常臨床では妥協せざるを得ない場面が多いですが、自由診療では現時点でのより良いと思われる水準の診療が可能ですものね、あとは世界的に妥当と思われる医療を提供することは患者さんの問題解決に対し最大限歯科医療を提供できますね。しかしながら自由診療のみで開業される決断は簡単ではなかったのではないですか?

もちろん、私自身が日進月歩している根管治療の知識や技術に対し研鑽を怠らないことは大前提ではあります。しかし、保険と言う柵の中で時間や材料にとらわれ、本来であれば提供できる治療を提供できないと言うのは、本気で問題解決したいとお考えの患者さんにとってもメリットは少ないのではないかと考えております。もちろん、国民皆保険は大切な制度でもあることはわかっております。」 「保険治療を行わないというのは、確かに悩ましいと考えた時期もありました。しかし、根管治療でお悩みの患者さんの問題を解決すればするほど、柵のなかで治療を続ける事はできないと考え、自由診療のみの医院を作ろうと決心が付きました。また、その方が多くの歯科医院より紹介も得られやすく、多くの患者さんの問題を解決できるとも思います。 先程もお話しましたが、私は自信がなかなかつきにくいので、保険医療機関を開設したとしても結局同じくらい悩むと思いますし!笑

・本気で問題解決したいとお考えの患者さんに対して(自由診療のみ)という医院は目印にもなりますし。紹介元の歯科医院はどのような歯科医院が多いですか?

自由診療のみもそうですし、根管治療のみという所も目印にしていただきたいと思っております。紹介元はいわゆる一般の先生もいらっしゃいますがやはり、歯周病専門や矯正治療専門の歯医者さんからのご紹介が目立ちます。そういった専門の先生のところでは、専門的な治療を希望される患者さんも多いでしょうし、紹介元の先生ご自身も、やはり専門医による治療というのが本当に患者さんのためであるとお考えの事が多いように思います。

・専門性の高い診療をされている先生は紹介することに理解されておられるのでしょうか。最近は一般の先生方にもその理解が広まっているような気がします。本気で問題解決したい患者さんにお伝えしたい事などありますか?

担当の先生に気を使わず、専門医を紹介して欲しいということを伝えるということでしょうか。やはり、歯科治療は人と人が関わることなので、どうしても頑張ってくれている先生に気を使い、辛抱強く通院を続ける患者さんが多いように思います。長い方では10ヶ月以上、1本の歯の根管治療で通院をされていた患者さんもいらっしゃいます。双方のためにも早めに決断されると良いと思います。

・ありがとうございました。

ありがとうございました。