AAE(アメリカ歯内療法学会)体験記:濱田泰子先生

4/6~4/9の4日間、AAE(米国歯内療法学会)に参加させていただきました。

今回の学会は、PESCJでのペンシルバニア大学における最終研修に先駆けて、サンフランシスコで盛大に開催されました。

初めて歯内療法の国際学会に参加しましたが、世界の歯内療法のレベルの高さを知る非常に刺激的な4日間になりました。

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この1年間PESCJで歯内療法に関する多くのことを学びました。受講中、多くの文献を読みましたが、実際の筆者の先生方が直接プレゼンされている様子や知識、スライドの見せ方など、全てに興奮したと同時に、これからますますあらゆる面において自己研鑽する必要性を強く感じました。

英語ができないながらも頑張ってセッションを聞きましたが、内容に関しましてはやはりトピックプレゼンテーションであった、Root canal debridementとcracked tooth syndromeに関しては少し理解ができたと思います。

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根管治療の過程は、アクセスから根管充填まで様々です。印象に残っているセッションの一つに破折抵抗を考慮してアクセスキャビティープレパレーションを非常に小さくする方法がありました。しかし、見逃し根管の可能性や、デブライドメントが不十分になる可能性を考えるとやはり、私たちが1年間を通して学んできた基本コンセプトを遵守した治療が望ましいのではないかと考えます。また、クラックのセッションも多く見られました。クラック発生要件、部位は様々ですが、クラック大小に関わらず予後がquestionableであり、マネージメントの困難性を感じました。

アイドルの追っかけのようにRicucci先生やKim先生、クラッチマン先生のセッションも聞きましたが、非常に興味深いものでした。

Ricucci先生は臨床的病理学的な話をされていました。やはり、スライドの病理切片が綺麗でわかりやすく、臨床所見と病理学的診断が一致しないことがあるということで、診査診断の難しさを改めて感じました。

Kim先生やクラッチマン先生はマイクロサージェリー、CBCTについてのセッションでした。マイクロサージェリーの話はもちろんですが、Kim先生の”観客を引き込む力”にとにかく鳥肌が立ちました。また両先生の所属するペンシルバニア大学ではCBCTを再治療、外科前のCBCT撮影が、100%ではないものの、かなり増えてきているとのことでした。

学会期間中、ペンシルバニア大学のレセプションとKim先生主催の食事会に参加させていただきました。言葉の壁はなかなか高く、対等にdiscussionをするところまではいきませんでしたが、ここでもやはり、世界の歯科医師の姿勢、知識、勉強量に圧倒されました。

Kim先生とお話する機会をいただいた際に、”とにかく勉強して自分の頭で考えなさい。そしてたくさん練習して多くの経験を積みなさい。その繰り返しです。”というお言葉をいただきました。

学術的なことはもちろんですが、それ以上にとても大切なことを改めて教えていただきました。

こうした素晴らしい機会をいただけたのもPESCJの主宰の石井先生をはじめとする、講師の先生方、先輩先生方のおかげです。本当にありがとうございました。

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濱田泰子